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2008 年12 月21 日

官僚との死闘700日

 最近、長谷川幸洋著「官僚との死闘700日」(講談社)を読んだ。

 へえーと思うことばかりで大変面白かった。政治家と官僚との関係、官房長官と副官房長官の関係、マスメディアの記事の作られた方、官僚がいかに政治家やマスコミを利用し、いかに官僚の望む方向にこれを誘導し、いかに官僚の望まぬ方向に進むのを妨害するのか、等々。また、これまで安倍政権はとても中途半端な政権だと思っていたが、公務員制度改革=官僚内閣制を打破しようとして、これに反対する官僚機構とそれと結びついた政治家から徹底して妨害とサボタージュを受けて舵取りができなくなって沈没していったという評価もあるのかと思った。

 司法制度改革や行政訴訟・行政不服審査制度の見直しは、こういう視点で見ると、どういう力関係の中で進められていったのだろうと思うと、大変興味深い。行政事件訴訟法が平成16年に改正され、いま行政不服審査法が改正されようとしているが、これは官僚支配体制への裁判所の介入の余地を広げ、行政過程手続に足かせをかぶせるものであり、官僚支配体制にくさびを打ち込むものであるから、よくここまで踏み込めたなと思う一方で、所詮、官僚支配体制の一翼を担う裁判所への信頼と自制機構の整備にとどまるということなのかと納得してしまう。確かに行政訴訟の実態を見ると、法改正のメッキも剥がれ、裁判所が行政のあり方にメスをふるうということもさほどない。しかし、裁判所が国の行政に対して遠慮するのはまだ理解できなくもないが、明らかに違法・不当なことをしている県、さらには市町の行政に対してまで遠慮するというのは全く理解できない。

投稿者:ゆかわat 08 :37| 日記 | コメント(0 )

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